CX-5 20Sに試乗! パワー不足は大丈夫なのか?

レビュー

 今回は、マツダの売れ筋モデルであるミドルサイズSUV、CX-5の試乗レポートをお届けします。一番安いグレードでも満足できる仕上がりとなっているのでしょうか?

CX-5のエントリーモデルをチェック!

 CX-5は2012年に初代モデルが登場して、2016年に現行の2代目モデルが登場しました。現行モデルはより洗練されたデザインと走り、コスパの高さで大人気のミドルサイズSUVです。すでに、登場から7年が経過する2023年現在でも安定した人気を集めており、なかなか新型の情報も出てこないモデルです。

 今回の試乗車は、2016年に登場したエントリーモデル、20Sとなります。2022年には大幅な商品改良があり、現在発売中のラインナップでは、一番下の20S smart editionと似たようなモデルです。

街中でも良く見かけるたびにかっこいいなと思っております。7年が経過しても古さを感じさせないスタイリッシュなエクステリア

 マツダのデザインコンセプトである鼓動デザインをより進化させたCX-5のエクステリア。長いフロントノーズと薄型のヘッドライトで精悍な印象を与えます。造形の美しさが際立っており、一番下のグレードですが、上級グレードと比較しても安っぽさを感じさせないのはマツダ車のいいところです。

エントリグレードでも満足度の高い質感となっているインテリア

 インテリアはシックですっきりとしたデザインとなっております。エクステリア同様、インテリアも安っぽさを感じさせません。ソフトパッドと要所要所に施されたステッチや、シルバーのメッキパーツで高級感を感じさせます。

 シートはファブリックタイプで硬すぎず柔らかすぎずちょうど良い硬さでした。サイドのサポートもあってしっかりと体を預けることができるシートです。運転席には10wayパワーシートも備えています。

左右のシートの座面が長いのが特徴的。4人までなら快適に過ごせそう

 後席はミドルサイSUVとしては平均的な広さといったところです。後席からの視界も開けていて快適に過ごすことができそうです。リアアームレストにはカップホルダー、小物入れのほか、USBポートも備えています。後席でもスマホの充電などができるのは同乗者も満足度は高そうです。

 ラゲッジの容量はゴルフバックが4つも入る実用的なサイズです。リアシートは4:2:4分割可倒式で用途に合わせて使いやすい仕様となっています。

2LNAのパワーは問題なし!? いざ試乗!!

走りの質感はどうなのか?

 試乗したグレードは最高出力が115kw(156PS)/6000rpm、最大トルク199Nm(20.3kgm)/4000rpmを発揮する2L直列4気筒モデルです。20Sと調べると検索候補にパワー不足と出てきました。みなさん1540kgのミドルサイズSUVで2Lエンジンで大丈夫かと気になっているようです(私もその一人ですが😁)。

 実際に試乗してみましたが、街乗りで乗る分には全く問題ありませんでした。当然ディーゼルなどと比べるとトルク感はないですけど、急な上り坂でもスイスイ走ることができました。

 ハンドリングも軽めで、車体の重さを感じない軽快な走りっぷりです。ブレーキフィーリングも自然で滑らかでした。

 エンジン音に関しても、普通に走ってる分には微かに聞こえる程度で遮音もしっかりされています。踏み込んだ時にはそれなりの音がしますが、音をしっかり抑えようとしてる感じが伝わってきて、ノイズというよりも心地の良い低音で不快感はないです。

17インチタイヤ&アルミホイールを装着。上級グレードは19インチを履くので乗り心地の違いが気になる

 乗り心地に関しても特に不満はありません。荒れた路面でもうまくいなして快適に走ることができます。サスペンションに関してはやわかめで硬さは感じませんでした。

 運転時の視界に関しては、SUVならではの高い視点で見晴らしがいいです。フロントノーズの先が運転席から見えないので、その部分に関しては慣れが必要と感じました。ただ、車幅感覚に関しては、把握がしやすくすぐに慣れたほか、左サイドのを写すカメラが装備されているので幅寄せもしやすいです。後方視界に関しても、デザイン優先のマツダ車でありながら狭いと感じることはありません。デザインと視界のバランスが高次元でまとまっているのは、運転が苦手な方にもお勧めしやすいポイントです。

 取り回しに関してはそこまで良くありません。最小回転半径が5.5mということで小回りはきかない印象です。ただ駐車がしにくいという事はありません。コンパクトカーから乗り換えてもすぐに慣れることができそうです。

 オートブレーキホールドがついているので、停止時に足を話すことができて楽です。左足をおくフットレストもしっかりあって良いです。さらに一番下のグレードですが、ヘッドアップディスプレイも備わっていました。

 基本的に不満のないCx-5ですが、運転していて気になった点が2つあります。ひとつ目が車体の姿勢変化の大きさです。加速感を得るためにかなり踏み込むと、フロントが持ち上がる感じで車体が傾くように感じます。姿勢変化が大きいので同乗者の方にとっては不快に感じるポイントかもしれません。スラロームのようなところを走る際も、今度は左右に揺さぶられる感覚がありました。走りのセッティングとして、素早い操作をするのではなく、ゆったりと走るのが似合ったクルマです。

アクセルの調整がしやすいオルガンペダルですが…

 もう1点は、オルガンペダルです、アクセルの調整もしやすくいい車に乗ってる感があって運転が楽しくなります。ただ、アクセルペダルに対して、ブレーキペダルが手前に来ているので、ストップアンドゴーの多い市街地などでは、足が疲れそうに感じました。

 マツダ車といばディーゼルというイメージもありますが、ガソリン車のエントリーグレードでも満足度が高いことがわかりました。この質感の高さのミドルサイズSUVを300万円以下で乗ることができると思うと、やはりコスパはライバルモデルと比べると頭ひとつ抜けているなと感じました。

 登場から7年が経過しても改良を続け古さを感じさせないCX-5。モデルライフも長いモデルとあって新車購入時は値引きも期待できるでしょうし、中古モデルも状態のいいクルマが選びやすいのでぜひ選択肢に入れてみてはいかがかでしょうか?

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